PP(ポリプロピレン)とは
汎用樹脂であるポリプロピレン
PP(ポリプロピレン)は樹脂の中でも軽量性や安価であることが特徴で汎用性が高く、日本での国内生産量はポリエチレン(PE)についで2位(※)。汎用性の高さから4大汎用プラスチックと呼ばれています。中でもPPは射出成形で成形されるプラスチック製品が多く、家電や自動車などの工業部品、雑貨、容器、衣装ケースなど幅広く活用されています。しかし、近年では主原料不足からPP不足と価格高騰が懸念されています。
※参照:プラスチックの種類別生産量
懸念されるPP(ポリプロピレン)不足と価格高騰
2021年7月3日の日本経済新聞によりますと、「石化メーカ各社は、オレフィン系樹脂の主原料であるポリスチレンの価格高騰を受け、オレフィン系樹脂のPP・PEについて、7月より5%~8%の値上げを発表した」とあります。
射出成形加工業者様は、エンプラやスーパーエンプラに留まらず、自動車部品等に多く使用されている汎用樹脂の値上げにも、対応策を今から考えておく必要がありそうです。
LNG由来の樹脂であるPP・PE・POMなどの樹脂価格高騰が懸念
また、ロシアによるウクライナ侵攻は、原油高に加え欧州向けLNGの供給制限や、サハリン2のLNG権益をロシア国営企業へ移す大統領令への署名等、樹脂原料となるナフサやメタノールの供給に大きな影響を及ぼしそうです。
LNGから精製されるメタノールは、プロピレンやエチレンの原料でもあります。また、メタノールから精製されるホルマリンはアセタールの原料でもあります。今後、LNGの供給が不安定になると、電力はもとよりLNG由来の樹脂であるPP・PE・POMなどの樹脂価格高騰が懸念されそうです。
ハーモの『粒断機』でPP(ポリプロピレン)材のリサイクル率を向上
PP材など、再生材のリサイクル率向上と材料原価低減に貢献します
ハーモの『粒断機』は従来の粉砕機とは全く異なります。
射出成形における粉が発生する原因がなく、熱や静電気の発生も最小限にとどめることを可能にしました。
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ハーモの『粒断機』でPP樹脂の再生率を向上
PP(ポリプロピレン)やPE等のオレフィン系樹脂は、柔らかい特性を持っていることから、リサイクルしにくい樹脂と言われています。粉砕しても引きちぎったような切断となり、ブリッジを頻繁に起こし成形が止まってしまうため、リサイクルを諦めておられる射出成形加工業者様は意外と多い状況です。
ハーモの粒断機は射出成形における粉が発生する原因がなく、熱や静電気の発生も最小限にとどめることを可能にしました。スプル・ランナをバージン材により近く、粒状にきれいにカットできるので射出成形のリサイクル率改善につながり、多くのユーザー様からも好評いただいています。
PP(ポリプロピレン)など軟質材料の粒断例(再生材)
- PP(ポリプロピレン)
- PE(ポリエチレン)
- TPE(エラストマー)
- PUP(ウレタン)
バージンペレットとほぼ同サイズのリサイクル材を実現
上記グラフはハーモの『粒断機』を多数ご購入いただいているお客様が再生材で成形を行い、他のメーカー3社の粉砕機と弊社の粒断機を客観的に比較していただいたものです。特に計量時間の安定性において、明らかに弊社が突出して優れていることがお分かりになるかと思います。
ハーモの粒度はバラツキが少なく、粉が少ないために計量時間も短く、かつ計量時間のバラツキも少ないことから、計量が安定して行われると言えます。
粒断機のデモ機貸し出し・サンプルカット
デモ機でPP(ポリプロピレン)樹脂のテストカットをお試しください
御社で使用されているPP(ポリプロピレン)樹脂をテストカットしてみてください。弊社スタッフも現場で立会い、粒断機の説明やリサイクル成形に関わる改善提案も一緒に行わせていただきます。
PP樹脂のサンプルカットもご対応いたします
御社のランナ等をお預かりしてサンプルカットすることも可能です。その際はランナを30ショットほどご用意ください。
リサイクル樹脂材料の適正還元率と成形品の評価基準
樹脂の適正還元率
成形品質を落とすことなく材料原価を低減するために、樹脂リサイクルについて様々な取組みをされているかと思います。しかし、樹脂の適正還元率についてあまり知られていないようです。
「材料リターンを行なっているが物性的に問題無いか不安」「リサイクル材による品質への影響を適切に説明できない」「何%リサイクル材を混ぜて良いか分らない」といった課題を抱えたままリサイクルを行なっている射出成形加工業者様は意外と多いのではないでしょうか。
リサイクル樹脂材料の適正還元率と成形品の評価基準について記事をまとめましたので、下記リンクからぜひご覧ください。
知っておきたいリサイクル樹脂材料の適正還元率と成形品の評価基準