新たな価値創出で射出成形の未来を拓く「トータルリンク」

新たな価値創出で射出成形の未来を拓く「トータルリンク」

従来の生産方式では限界がある

現代の射出成形現場は品質向上、コスト削減、人手不足の深刻化、環境対応への要請など多岐にわたる課題に直面しています。これらの課題を解決し、競争力を維持・強化するためには従来の生産方式では限界があるかもしれません。

特に、生産年齢人口の減少に伴う労働力不足や、自動車産業をはじめとするサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルへの取り組みは射出成形加工業者様にとって喫緊の課題となっています。

取出ロボットと周辺機器を連携させる「トータルリンク」

トータルリンク_500×500

このような背景の中、射出成形現場のスマートファクトリー化を推進する上で注目されているのが取出ロボットと周辺機器を連携させるハーモの独自システム「トータルリンク」です。
トータルリンクはロボットコントローラーを中心として周辺機器と通信し、その稼働状況の監視や制御、さらにはデータの収集・活用を行うことで射出成形プロセス全体の最適化を目指すソリューションです。

除湿乾燥ユニットMDRIIとトータルリンク (1)

このシステムは「鍵を回すだけ」で生産に必要な設備設定が完了するターンキーオペレーションの概念とも深く関連しており、現場作業の劇的な効率化と品質安定化に貢献します。

トータルリンクが射出成形現場にもたらす具体的な価値

トータルリンクは射出成形現場が抱える様々な課題に具体的な解決策と新たな価値を提供します。

1. 品質の劇的な向上

射出成形における不良品の発生要因は多岐にわたりますが、特に周辺機器の異常に起因する不良は作業者が気付きにくく大量の不良品を流出させてしまうリスクがあります。

周辺機器の異常例
  • 金型温度調節機の温度や媒体流量の異常
  • 乾燥機のヒーター不良や乾燥能力低下

周辺機器の異常をリアルタイムで監視

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トータルリンクはロボットコントローラーと周辺機器を通信させることで、これらの異常をリアルタイムで監視し、閾値を超えた場合にアラームで作業者に異常を知らせます。

異常検出中の成型品を自動で分別開放

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異常中に生産された可能性のある製品を成形機を止めることなく自動で分別開放するため不良品の流出を未然に防ぎ、歩留まりを向上させます。

ヒューマンエラーを防止

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周辺機器の設定間違えや起動忘れといったヒューマンエラーも不良の原因となりますが、トータルリンクによる周辺機器の一括自動設定・起動・停止機能はこれらのヒューマンエラーを防止し、品質安定化に貢献します。

2. 圧倒的な生産性向上省人化

射出成形機が稼働できない時間(ダウンタイム)は主に「機器の故障」と「段取り時間や手待ち時間」に分けられます。特に金型交換や材料交換、周辺機器の再設定といった段取り作業は多くの時間を要し、成形機稼働率を低下させる大きな要因です。

段取り作業を一括自動化

トータルリンクはロボットコントローラーに金型ごとの周辺機器設定条件や起動時間を記憶させることでこれらの段取り作業を一括自動化します。これにより段取り時間を大幅に短縮し、成形機の稼働待ち時間を削減することで、生産性の向上を実現します。

イラストで紹介!射出成形の生産ラインをまるっと管理「トータルリンクシステム」

人手不足が深刻化する中、トータルリンクによる段取り作業の自動化は作業者一人当たりの作業負担を軽減し、より少ない人員で多くの成形機を担当することを可能にし、省人化・省力化に大きく貢献します。特に夜間など少人数体制での操業を支援する上で有効です。

3. コスト削減と環境対応(CO2排出量削減

射出成形における製造原価の多くを占めるのが樹脂材料費です。成形終了時の材料交換に伴う樹脂パージは無駄な材料廃棄に繋がります。

ロボットが樹脂供給を自動演算・制御

トータルリンクの最適材料輸送機能は成形終了に合わせて必要最小限の樹脂をホッパーへ供給するようロボットコントローラーが自動演算・制御します。これにより、無駄なパージ量を最小限に抑え、材料原価の低減に貢献します。

材料適量輸送Afの説明画像|射出成形の「樹脂のムダ」を防ぐ|ハーモ

廃棄される樹脂の削減は焼却時のCO2排出量削減に繋がり、カーボンニュートラルへの取り組みとしても重要です。トータルリンクはこうした無駄を価値に変える活動を支援し、資源循環型社会への貢献を実現します。

さらに、「粒断機 」「除湿乾燥機 」「ヘリカルホッパー 」といったハーモ独自の周辺機器との連携によるリサイクル材の材料供給システムはリサイクル材の最適な活用を促進し、材料コスト削減と環境負荷低減を両立させます。

4. リスク管理強化トレーサビリティ

万が一不良品が発生した場合、その原因特定には多くの時間と労力を要します。トータルリンクは自動運転中の周辺機器の稼働状況データをロボットコントローラーに記録します。

不良品のトレーサビリティ|株式会社ハーモ

これにより、不良品流出時にその原因が周辺機器の異常に起因するかどうかを後からトレースすることが可能となり、原因究明の時間短縮とリスク管理の強化に繋がります。

まとめ

ハーモのトータルリンクはロボットが持つデジタル技術を活用し、周辺機器との連携を深化させます。射出成形現場の様々な課題解決を可能にする画期的なシステムです。

品質向上、コスト削減、生産性向上、省人化、リスク管理、そして環境対応といった現代の製造業に不可欠な要素を包括的にカバーし、射出成形工場のスマート化を強力に推進します。

今後の不確実性の高い時代においても、トータルリンクを活用した自動化・効率化は企業の持続可能な成長と競争力強化に不可欠な投資と言えるでしょう。

 

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