2026年3月27日(金)に開催したハーモWebセミナーレポート『見えない温調機トラブルをゼロへ!異常監視で不良を防ぐ運用術』の動画とセミナー内容を掲載いたします。ぜひご覧ください。
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この記事の目次
1. 温調機の本当の役割とは?
(セミナー動画はこちら 1:59~)
温調機の役割
一般的なイメージ 「冷やす・温める装置」
温調機は、金型を冷却・加熱する装置と捉えられがちで、成形時の冷却工程や立ち上げ時の昇温を担う機器という認識が一般的です。また、表示される設定温度がそのまま金型温度を示していると理解されることも多くあります。
温調機の本当の役割 ①
「熱バランスの制御」(品質安定)
樹脂の冷却速度は収縮率や結晶化度に影響し、寸法や外観に直結します。温調機は金型内の熱の出入りを 精密に制御し、ショット間の温度ばらつきを抑えることで、 反り・ヒケのない安定した品質を実現します。
温調機の本当の役割 ②
「熱交換の最適化」(ハイサイクル化)
単に冷やすのではなく、「効率的に熱を奪う」こと。金型内に強力な媒体の流れ(乱流)を作り出し、熱交換効率を最大化することで、成形サイクルを1秒でも短縮します。
2. なぜ温調機トラブルは見逃されやすいのか?
(セミナー動画はこちら 6:08~)
見逃される4つの理由
1. 設定温度と実温度のズレ
温調機の表示はあくまで出口温度であり、金型内部で熱交換が正常に行われているかまでは分からないため、詰まり や流量低下があっても「正常」に見えてしまいます。
2. 流量監視の不足
冷却能力は温度だけでなく流量に大きく依存するため、ス ケールによる流量低下が起きると奪熱量は大きく落ちるにもかかわらず、流量が見えていないと異常に気づけません。
3. 流れの偏りとロスの見えにくさ
ホース劣化やバイパスにより水は流れているように見えて も、実際には必要な箇所に十分な流れが届いていないことがあり、結果として異常の発見が遅れます。
4. 設定依存の運用リスク
設定依存の運用リスク 外気温や金型状態の違い、熱平衡に達する前の立ち上げなどにより同じ設定でも状態は変わるため、「いつもの条件」に頼った運用では不安定さを見逃してしまいます。
品質への主な影響範囲
1. 外観品質

流動性変化によるウェルドラインや、転写不足、ヒケ・ ボイドの発生。
2. 寸法精度

不均一な冷却による製品の 反り、ねじれ、ショット毎の 寸法バラツキに直結。
3. 内部品質・強度

残留応力によるクラックリスク、結晶化不全による耐熱性・強度の低下。
生産プロセスへの直接的打撃
| トラブル事象 |
直接的な不具合 |
生産効率への影響 |
| 金型温度の低下 |
ショートショット |
熱交換効率の悪化 |
| 金型温度の上昇 |
バリの発生 |
バリ取り工程の追加・コスト増 |
| 流量低下(スケール) |
熱交換効率の悪化 |
サイクルタイムの大幅増大 |
発覚が遅れるケース
多大な損害に(廃却ロス、金型メンテナンス費用など)

機器連携で「ミス撲滅」と「省人化」に成功した事例紹介
(セミナー動画はこちら 13:19~)
東信化成株式会社様 導入事例
トータルリンクによる温調機トラブルの解決と生産性向上
東信化成株式会社様のケース(生産環境と課題)
-
24時間稼働の生産体制
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金型保有数200以上
-
1日に10回~多い時で20回の金型交換
その結果、温調機に起因するヒューマンエラー、突発的な設備トラブルが発生。
温調機に関する3つのトラブル
設定ミス(ヒューマンエラー)
-
条件表を見ず、記憶に頼った温度設定
-
温調不足や成形不良(シルバー条)の直接的な原因に
物理的トラブル
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ホース劣化やカプラ外れによる水漏れ
-
検知が遅れると工場内が浸水する甚大な被害が発生
運用の不備
-
生産終了時の消し忘れやバルブ開放忘れ
-
無駄な電力消費と設備リスクが常在
ハーモのトータルリンク
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トータルリンクとは?
周辺機器の「設定」「起動」「停止」を一括で管理し、 射出成形の自動化・品質向上・コスト低減を実現するハーモのオリジナル製品です。
製品ページを見る
トータルリンク搭載の ”金型温度調節機” でできること
① ヒューマンエラーによる不良品の未然防止
金型交換時に金型温調機のホースの差し間違いを流量計にて確認可能

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② 成形稼働中の不良品流出防止
周辺機器の温度・水流量、異常、電源遮断、運転停止を監視し、ロボットが「要検査品」として振り分け
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トータルリンク導入前後の比較
| 比較項目 |
導入前(トラブルの状態) |
導入後(改善効果) |
| 温度設定 |
オペレーターの記憶頼みでミスが発生 |
設定の自動化:ロボットから金型データがリンクされ、ミスが減少 |
| 異常検知 |
乾燥不足や成形不良の原因に水漏れやカプラ外れに気づかず、長時間(約50分)生産を継続してしまう |
即時アラーム:流量監視により異常を検知。2〜3分以内に機械が自動停止 |
| 水漏れ被害 |
被害甚大:70ℓの水漏れ、製品500個廃棄。清掃・昇温含め120分のロス |
最小限の被害:廃棄は24個程度。清掃5分、昇温10分と大幅に短縮 |
| 消し忘れ |
生産終了後にヒーターをつけっぱなしにする等の「消し忘れ」が多発 |
自動停止:生産終了に合わせて周辺機器も自動停止。不安が解消 |
東信化成様が実感した「機器連携」の真のメリット
トータルリンクは「現場の心配事」をひとつひとつ消していく仕組み

日常メンテナンスのポイント
(セミナー動画はこちら 23:36~)
温調機の性能を維持しトラブルを防ぐには日常メンテナンスが重要です。初心者でも実施できるポイントです。
メンテナンス前の安全準備
4つの主要清掃ポイント
| 清掃箇所 |
内容と手順 |
期待できる効果 |
| 1. 冷却水フィルター |
フィルターを取り外し、付着したゴミを水洗いする |
冷却能力の低下を防ぐ |
| 2. フロートスイッチ |
サブタンク内の浮き(スイッチ)に付いた水垢を落とし、動きをスムーズにする |
水位検知エラーを防止する |
| 3. ヒーター管 |
管に付着したスケール(水垢)をワイヤーブラシ等で除去する。 ※傷つけないよう注意 |
加熱効率を維持する |
| 4. 電磁弁 |
内部を分解し、弁に挟まったゴミやスケールを取り除く |
「温度が上がらない」等の制御不良を防ぐ |
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