2025年7月25日(金)に開催したハーモウェブセミナー『ヒヤリ・ハットをゼロに!ハーモスクールで教える安全対策』の動画といただいたご質問への回答を掲載いたします。ぜひご覧ください。
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ウェブセミナー内容
- ヒヤリ・ハットはなぜ起こる?実際にあった現場の事例から学ぶ
- ハーモスクールで伝えている「3つの安全原則」
- 安全を支える!ハーモの取出しロボットと周辺機器の機能紹介
- すぐに現場で実践できる、ヒヤリ・ハット防止のチェックポイント
01. ヒヤリ・ハットはなぜ起こる?実際にあった現場の事例から学ぶ
(セミナー動画はこちら 1:48~)
ヒヤリ・ハットとは
「危なかった!」と感じた、事故寸前の出来事。実際に事故には至らなかったものの、一歩間違えれば重大な結果を招く可能性があった事象を指します。
ヒヤリ・ハット発生の要因
- 人の行動・意識 不注意、疲労、知識・経験不足、確認不足など
- 設備・作業環境 機械の安全装置の不備や、整理整頓不足など
- 組織体制・ルール 安全意識の低さ、ルール不備、教育不足など
事故・災害の発生構造

労働災害発生件数の推移

製造業に多い労働災害の型
はさまれ・巻き込まれ
機械やライン作業中に手や服が巻き込まれる。プレス機・ロボットなどが原因となりやすく、死亡事故に直結することも。
転倒
床の油・水、整理不足、急ぎ作業などで発生。軽く見られがちだが、骨折など重大事故になることも。
動作の反動・無理な動作
重い物を持ち上げる、不自然な姿勢で作業することで腰や関節を痛める事故が多数
墜落・転落
脚立や機械の上からの落下、棚からの荷崩れによる事故。2m前後の高さでも死亡事故に直結しやすい。
ヒヤリ・ハット事例
1. 加圧状態のままストッパを緩め、指を骨折
発生状況
ロボットに圧縮空気が供給されている状態で作業者が前後のストッパボルトを緩めてしまい、圧力がかかっていた部品が動いて指を挟み骨折。
原因
- 加圧状態での作業を認識していなかった
- 安全確認不足/作業手順の省略
対策
- 作業前に「減圧・排圧」確認を必須化
- 作業手順書に「圧力チェック」の項目を追加
- ヒューマンエラー防止のための2名確認制の導入検討
2. ニッパーの刃やフレームで危うく頭部負傷
発生状況
アタッチメント交換中に、取り外していない待機ニッパーに振り返った瞬間、頭部が接近し刺さりそうになった。
原因
- ニッパーやツールの位置を把握していなかった
- 周囲確認不足/「死角」への意識が欠如
- 配置の工夫が不十分(視認性・安全距離)
対策
- 使用していないニッパーやツールは都度取り外す運用を徹底
- 作業前に「頭上・背後」の確認を明文化しルール化
- ニッパー位置を示す表示やマーク(赤テープ等)導入
- ヘルメットや作業帽の常時着用義務化
3. ステップ運転中に速度確認ミスでチャックが衝突
発生状況
ステップ運転中、チャック修正のため速度を「1%」に設定したつもりが、画面切替時にデフォルト値(30%)に戻っており、思わぬ速度で動作して金型に接触。
原因
- 速度設定が画面切り替え時に初期値に戻る仕様を理解していなかった
- 画面操作時の注意力低下
対策
- 速度設定時の再確認を操作ルールに追加
- ステップ運転時は速度表示確認 → OK後操作するプロセスを明示
4. 成形機上作業中に取出機誤操作→落下事故
発生状況
作業者Aが成形機上で修理作業中、作業者Bがペンダントを操作。合図の解釈違いにより横走行が発生し、作業者が落下。粉砕機が稼働中だったが奇跡的に無傷。
原因
- 意思疎通ミス(声かけの内容があいまい)
- 作業前の役割分担と合図のルールが未確立
- 安全確保せずに操作した
対策
- 作業前に動作範囲・合図内容を明確に定義し共有(例:「横行=○」「下降=△」)
- 作業中表示板の徹底
5. 粒断機で指を落としそうになった
発生状況
中国人女性ワーカーが粒断機を操作中、指を巻き込まれそうになり、危うく重傷事故になりかけた。
原因
- ランナーがブリッジしたため、手袋をしたままホッパ内に手を入れた
- 操作手順の理解不足
- 指の位置を意識せずに作業を行った可能性
対策
- 作業前のリスクアセスメントを実施
- 外国人作業者への母国語を用いた安全教育の徹底
- 粒断機操作時は両手を視認できる位置で作業を行う
- ホッパ内に手を入れる際は、電源を遮断する
02. ハーモスクールで伝えている「3つの安全原則」
(セミナー動画はこちら 14:37~)
安全対策の3つの柱
1. 機械・設備の安全化
- 安全柵の設置 リスクに応じた安全柵設計とインターロックの活用
- 安全ロボットの採用 協働ロボットや安全PLCで事故のリスクを低減定期
- 点検の実施 異常の“前兆”を見抜く点検と整備の習慣化
2. 安全のための「知識」と「技能」の習得
- ロボットの特性を知る 動作の原理、危険範囲、緊急対応を実習で習得
- 教示作業のスキルアップ ティーチングの安全手順とリスク回避方法
- 特別教育の受講と定着 法令に基づく教育を実務に活かせる形で実施
3. 安全管理の徹底と現場ルールづくり
- 始業点検の確実な実施 見逃さない点検と、記録・対応の徹底
- 明確な作業規程の作成 危険のない手順を誰でも分かる形で文書化
- 作業規程の遵守と改善 ヒヤリ事例を活かし、現場に根づくPDCAの運用
03. 安全を支える!ハーモの取出しロボットと周辺機器の機能紹介
(セミナー動画はこちら 17:33~)
2軸サーボ駆動スイングタイプロボット
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今までのエアタイプ
作業者は成形機にのぼり工具を使い調整
- 作業中に成形機から滑り落ちてけがをする
- 工具を落とし、金型を傷つける
- 粉砕機に工具を落とし、刃を破損する
EXZⅡ
作業者は、成形機に上らず、手元で調整できる
- 手元作業
- 成形機に上らない
- 手元での調整作業ができる
→作業者の安全性が確保できます!
安全柵・囲い

産業用ロボットを運転する場合において接触する危険が生じる場合は、「さく又は囲い」を設けて危険防止する措置ととらないといけないと法律で決められています。ハーモでは安全柵の製作にも対応しております。お客様のご要望に応じたご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
床置き式ホッパードライヤー

Before(直付けタイプ)
今まで、成形機直付けタイプでは成形機上での作業時に足場が不安定になりやすく、バランスを崩して落下する危険がある。
After(床置き式)
床置き式ホッパードライヤーの場合床置きタイプは成形機に上らず作業できるため、落下事故のリスクを大幅に軽減できます。
ホッパードライヤー断熱コート仕様
断熱コートで火傷のリスクを防止!作業者を熱から守ります。

ワンタッチ待機ニッパ

Before
脱着が手間で作業中もそのまま使用。頭部接触の危険がありました。
After
床置き式ホッパードライヤーの場合ワンタッチ脱着式で簡単に取り外し可能。頭をぶつける危険を防ぎ、安全に作業できます。
製品ページを見る
ワンタッチカプラ

Before
従来は工具が必要で、高所では不安定な姿勢になりがちでした。
After
床置き式ホッパードライヤーの場合ワンタッチ脱着で高所でも素早く交換。足場不安定による転倒・落下リスクを軽減
製品ページを見る
04. すぐに現場で実践できる、ヒヤリ・ハット防止のチェックポイント
(セミナー動画はこちら 26:58~)
「人」のチェックポイント
- 「慣れ」や「油断」はありませんか?
- 「焦り」や「疲労」はありませんか?
- 「報・連・相」は徹底できていますか?
- 保護具は正しく着用していますか?
「機械・設備」のチェックポイント
- 安全カバーや安全柵は破損していませんか?
- 非常停止ボタンは機能しますか?
- 安全センサーは汚れていませんか?
- 機械から異音や異臭はしませんか?
「作業環境」のチェックポイント
- 床に障害物や滑りやすいものはありませんか?
- 通路は確保されていますか?
- 照明は十分ですか?
- 危険物の保管は適切ですか?
「作業手順・ルール」のチェックポイント
- 作業手順書は最新ですか?
- 手順通りに作業していますか?
- 危険予知活動(KYT)は行っていますか?
- ヒヤリ・ハット報告はできていますか?
ハーモスクールをご活用ください
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産業用ロボットの特別教育
産業用ロボットに関わる全ての方は「特別教育」の修了が必要です。作業者の安全・衛生を守るため、ぜひハーモスクールをご活用ください。

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