いたるところで起こる材料のブリッジ
射出成形の現場で樹脂材料がブリッジして樹脂が詰まってしまい、作業者の手を煩わせていることがありませんか?
- ホースの途中
- ホッパーの出口
- 粉砕機の入り口と出口
- 粉砕機の材料タンクの中
ブリッジはいたるところで起きます。原因はいくつかありますが、多くは「リサイクル材のミスカット」と思われます。
ミスカットが複数重なってホースの途中などに横たわるといとも簡単にブリッジが起きます。歩留まりの悪い原因の上位に位置するかもしれません。
射出成形の基礎知識と課題解決については下記コンテンツをご覧ください。
射出成形とは|基礎知識と課題解決
粒断機における材料ブリッジの自動検出が可能
- 粒断機のホッパー入り口で材用が引っ掛かり、ブリッジを起こしてしまう
- それにより、粒断材がタンクに溜まらずにリサイクル材として供給されない
上記の状況はよくあります。射出成形のランナーの形状にもよりますが、これを防ぐことは難しいものです。
しかし、ブリッジを起こしたことを自動的に検知することは可能です。粒断機SPCⅢシリーズのオプションでトータルリンクのエコインバータ仕様がそれを実現できます。
ハーモの横走行ロボットHRXⅢ-bシリーズと連動させれば、粒断機入り口のブリッジをロボットが自動で検知して警告アラームの発信と動作の変更ができます。
なぜ材料ブリッジの検知ができるのか?
ブリッジが検知できる理由は、粒断機がある一定以上の時間、スプルが投入されないと、エコ(電気代の省エネ)のために粒断機がアイドリング運転を行います。つまりゆっくり回転動作するようになります。
これを利用して、取出ロボットが自動運転を行っているにもかかわらず、粒断機がアイドリング運転を始めたということは、スプルーが粒断機の入り口で詰まってブリッジを起こしていると判断してロボットに信号を送るからです。
材料ブリッジ後の処理動作は?
信号を粒断機から受けた取出ロボットは
- ブザー音とランプと画面表示で「ブリッジの警告」アラームを発信
- 同時に、それ以上粒断機にスプルを入れないようにあらかじめ設定した排出場所にスプルを輩出
- 自動運転を止めずに警告を出しながら、それ以上粒断機にスプルを入れてブリッジの要因を作らないのがポイント!
作業者がアラームに気づいたら
- まずペンダントの「ブリッジ警告」を見て「確認」ボタンを押すと警告画面とブザーが消えます
- しかしブリッジが解消されていないので、ロボットはまだ排出位置にスプルーを排出する状態が続きます
- それを知らせるためにランプは異常の色を示すようにしています
材料ブリッジを処理いた後の動作
- 作業者がブリッジを取り除く
- スプルが粒断機に投入される
- その負荷を粒断機が感知して、異常を示すランプが正常を示す色に戻る
- ロボットも従来通りの粒断機へのランナー排出に戻ります
まとめ
粒断機のホッパー内でのブリッジをなかなか作業者は気づくことができません。その作業者に代わって「トータルリンクシステム」を使えば自動運転を止めずにロボットがスプルの処理を適切に行い、お知らせしてくれます。
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