● レポート
ハーモウェブセミナーレポート『省人化アイテムで人手不足を今すぐ解決!』2021/8/25開催
2021年8月25日(水)に開催したハーモウェブセミナー『省人化アイテムで人手不足を今すぐ解決!』の内容とダウンロード資料を掲載いたします。ぜひご覧ください。
射出成形の基礎知識と課題解決については下記コンテンツをご覧ください。
射出成形とは|基礎知識と課題解決
ウェブセミナー内容
タイトルクリックで該当のコンテンツへジャンプします
- 射出成形のゲートカットの基礎知識
- 段取り時間短縮に革命!『ワンタッチ待機ニッパとニッパアジャスタツール』
- 夜間などの箱詰め作業は『製品ストッカ』がサポート
- 成形品の面倒な袋詰め作業は『自動包装機』で
- 成形機10台担当のオペレーターを『トータルリンク』がヘルプ
- 人手不足・省人化・自動化のお悩みをお寄せください
- 本セミナーの資料をダウンロードしてご活用ください
- 人手不足・省人化・自動化に関連する記事
ウェブセミナー動画
射出成形のゲートカットの基礎知識
代表的なゲートとその特徴
サイドゲート
- その名の通り、製品の横につくゲートもっともポピュラーなゲートであり、多数個取りも対応でき、金型の形状も簡単で樹脂流れも均一化できる
- 2枚プレートで設計でき、コストも安いのが特徴
- ただし、取り出し後はゲートカット処理をしなければならないので、ゲートは目立たないところに配置される
- 製品横面を損なわないようにジャンプゲートという種類もある
サブマリンゲート
- トンネルゲートとも呼ばれる
- 型開き時に成形品とゲートを自動切断できるので、成形後の手間がない
- ただし、多数個取りの場合は樹脂流れの難しさがある
- アクリルなど流動性の悪い樹脂やガラス入り樹脂には不向き
ピンゲート
- 多点ゲートが可能で、多数個取りにも対応可能なゲート
- ゲート跡がほとんど残らず、型開き時に成形品とゲートを自動切断できるので、成形後の手間がないのが特徴
- ただし、アクリルなど流動性の悪い樹脂には不向きで、3枚プレートになるのでコストが高くなる傾向がある
- 一番トラブルが多い金型ともいえる
ダイレクトゲート
- 型構造としてはもっとも単純で、1個取りのコップなど円筒形の金型に用いる
- スプールブッシュから直接成形品に樹脂を流し込む方法
- ゲートカット処理が必要なことを除けば、トラブルが少ないゲートといえる
サイドゲートへの課題
自動ゲートカットへの対応が間に合わない
急激なサイドゲート金型の増加に、自動ゲートカットへの対応が間に合わず、パート作業者や内職でのゲートカットで急場をしのぐことも増えてきました。自動ゲートカットに比べると、人間の手の器用さは機械を凌ぐので、きれいにプラスマイナスもほとんどなくカットができることは確かです。
コスト増やヒューマンエラーの問題
急激なサイドゲート金型の増加に、自動ゲートカットへの対応が間に合わず、パート作業者や内職でのゲートカットで急場をしのぐことも増えてきました。自動ゲートカットに比べると、人間の手の器用さは機械を凌ぐので、きれいにプラスマイナスもほとんどなくカットができることは確かです。
今後も予想されるゲートカットの需要増
また、自動車のEV化・軽量化による「部品の樹脂化」に伴い、ゲートカットの需要は増えています。今後も自動車のリニューアルのタイミングで需要が上がり、2~3年に一遍、ゲートカットの需要の波が来ることが想定されます。
ニッパの種類
- ストレート刃 ゲートに対して直角に当てて切る
- ロングストレート刃 ニッパと離れた場所のゲートに対して直角に当てて切る
- ストレート薄刃 刃が入りやすく、きれいに仕上がる
- ノセ刃 ジャンプ(乗せ)ゲート用
- クランク刃 邪魔するものが当たり、ゲート部が狭い場合用
- クイキリ刃 乗せゲート、捨てゲート用の爪切りに似た刃
- 突っ切り刃 フィルム状のゲートを薄手方向から切る
- 横向き刃 スペースが狭く刃が入りにくい場合の、刃先が90度折れ曲がった刃
- L刃 ダイレクトゲート用
ニッパ専門家に取材しました!
室本鉄工株式会社様によると
ニッパでのゲートカットは±0mmはあり得ない
現場担当者から、「交差は±0mmで」との要望を受ける場合があるかもしれませんが、不可能です。精度を詰めても+0.2~+0.3mmが限界。基本的には身切り(成形品部分を切ること)はできないので、残すことになります。ニッパでのゲートカットは+0.2~+0.3mmが限界と覚えておきましょう。
シビアに切るなら金型の設計段階から
金型ができてから、ゲートカットの相談されることがほとんどです。金型設計においては樹脂の流れをいかにコントロールするかが課題なので、ゲートカットのことはあまり考えられていない場合が多いです。ゲート残りが+0.3mm以下を目指すのであれば、ニッパの刃の担当者も金型設計の段階から加えてほしいと。たった一つのアドバイスできれいに切れる場合があります。
株式会社ベッセル様によると
ゲートカットに必要な情報・もの
- カットするワークそのもの
- 見本ブレード(あれば)
- OKサンプルとNGサンプル
- 切断面の厚みと幅材質(樹脂種類)とGF%値(ガラスフィーラー)
- 切断タイミングの情報(冷えたタイミングがベター)
- カット部の表面温度・要望するゲートカット交差
- ゲートカットの進入方法(横からか下からか等)
- 機械装置の種類(待機ニッパタイプかテーブルタイプか)
- 成形サイクルタイム(場合によっては2回切りも可能…邪魔な部分をカットして再カット)
システム専門家によると
自動ゲートカットの基礎知識
- 待機ニッパではゲートカット精度に限界がある
- ゲートカット精度をシビアにみるなら、「センサやカメラ」を寸法測定には接触式デジタルセンサ方式の活用も
- ニッパ選定の注意点=成形直後のゲートをできる限りカットしてみて、ニッパ選定を
段取り時間短縮に革命!『ワンタッチ待機ニッパとニッパアジャスタツール』
待機ニッパによるゲートカット位置設定の課題
- ニッパの位置設定のシビアさと作業者の負担
- 待機ニッパにおける位置設定
ハーモの「ワンタッチ待機ニッパ」と「ニッパアジャスタ」で段取り時間を劇的に短縮
「ワンタッチ待機ニッパ」の特長
1. 段取り時間の短縮
- 待機ニッパ枠に「ワンタッチ機構」を採用
- 金型ごとにニッパ枠を用意し、段取り時間の短縮を実現
- たったの30秒で取付完了
2. 位置の再現性
- ニッパ枠に角度調整機構を設置
- 金型設置時に発生する「θ方向のずれ」に対して、ニッパ枠で角度調整を行う
「ニッパアジャスタツール」の特長
- ニッパの位置調整時のねじ、工具不要で段取り時間を1/3に短縮!(当社比)
- ニッパアジャスタはニッパの脱着や、ニッパの上下位置、角度の微調整が簡単
- 手を放してもスプリングが効いて位置をキープできるので、片手で調整できるため、作業効率が向上
- また、増し締めもワンタッチレバーで可能なため、従来の様に六角レンチで増し締めしたときの位置ずれにくい
詳細は下記の記事をごらんください
夜間などの箱詰め作業は『製品ストッカ』がサポート
製品ストック装置を導入すべき5つのチェックポイント
- その成形品は長期にわたって量産される
- コンベヤを使って落下させていて打痕や傷がついて困っている
- 箱詰めのために作業者がつきっ切りで作業していて、手が離せない ★
- 作業者によるカウントミスや作業ミスなどのヒューマンエラーを防ぎたい ★
- 24時間成形(夜間運転含む)している、もしくは行いたいが人材が集まらない ★
★=省人化に関するチェックポイント
ストック装置で費用対効果がどのくらいで出るか検証してみよう!
検証例:ストッカー導入で削減できる金額は924万円
- 24時間成形交替勤務
- 成形品を作業者が箱詰めしている状態
ハーモのストッカーが選ばれる理由
お客様のコンテナに合わせてカスタマイズできる
ハーモストッカーのバリエーション
スタンダードモデル「STP-V01/02」
- 投入コンベヤと排出コンベヤを組み合わせて長時間のストックが可能。アームが上下左右するため位置決めが簡単
- ロボットがすべての製品を並べることもできますし、ロボットが置くところは一定にして、ストッカーのアームをを上下前後させて位置決めすることも両方できます
- ですからロボットの前後のストロークが足りなくてもストッカーがスライドして並べることも可能。一番オーソドックスなタイプ
リターンタイプ大容量モデル「STR-V01」
- コンテナをリターンさせることができ、大容量のストックも可能
- コンテナをリターンさせることで、同一箇所で投入と排出が可能
ハイサイクル対応箱型タイプ「STH-V01」
- ハイサイクルタイプのストッカー
- 箱替えタイムは10秒以内
- 省スペース化(床占有面積がコンパクト)
ハーモの成形品自動ストックシステムを動画でご案内
成形品の面倒な袋詰め作業は『自動包装機』で
ハーモでは、材料搬送などの「周辺機器関連」、「成形品取出しロボット」、ゲートカット等の「二次加工」、そして、こちらの自動包装機で「包装」して納品まで をトータル的にサポートできるようになりました。
袋詰め作業の課題
- 袋詰め作業の人手が足りない、また時間がかかってしまう
- 袋詰めをする前工程でホコリが入ってしまう
- ふたをするのが面倒
- または個数を間違える
- いつ成形したものかわからない
ハーモの自動包装機
- 短時間で包装資材の交換が可能
- 包装資材の交換は簡単
- プリンタ付きの包装機があれば日付やロットナンバー、またはQRコードの印字で後追いが可能
- ロット不良の後追いに便利
包装資材、包装方法
カンガルータイプ
- 一枚一枚の面面は開封されていますが、裏面はミシン目で上下の袋とつながっており、それをくるくると紙管(しかん)に巻きつけた構造
- メリット あらかじめ幅や長さの決まった袋を決まった袋を一定量購入して包装するため、長期間同じものを量産して袋詰めするには最適
- デメリット 多品種・小ロットには不向き
チューブフィルムタイプ
- 筒状の包装資材をお好きな長さに設定し、下シールを行いカンガルー袋をつくる構造
- メリット 決められた範囲の中でお好きな袋の幅、長さに設定することができる
- 多品種・小ロットの生産におすすめ
- 静電気により付着したホコリが入らず、清潔に包装が可能
- シール部に製品を挟むことも少ない包装機のため、特に電子部品や精密部品の包装に最適
- 工程の途中でミシン目を入れため、次の工程はこのミシン目から切れば簡単に開封することが可能
- 今まではホッチキスや、セロハンテープを使い手作業でフタをしていましたが、自動でふたの熔着が可能となりました
包装前・後工程
- 数量カウントタイプ、重量センサータイプのカウンター機能
- パーツフィーダー
- カメラ検査機能
- 静電気除去
- 冷却機能
- 焼きなまし、成形品強度アップ・歪みとりなどのアニール処理機能
- 水滴をいれる、部品の割れ防止などの充てん技法
- パレタイズマシーン
- 製品とランナのつなぎ目を切り取るゲートカット機能
- 1ショット中の怪しいものを振り分けることができるキャビティ分け 等
ハーモの自動包装機を動画でご案内
成形機10台担当のオペレーターを『トータルリンク』がヘルプ
ロボット自動運転停止時に、周辺機器へ生産終了指示をしてお知らせ
Before
- 予定個数を終了してロボットが運転停止した後、すべての周辺機器の運転停止をしなければならなかった
- 今や多品種少量生産で、成形機1台につき2回段取り替えして、担当すする成形機は5台から10台というのも珍しくありません。
After
- 予定個数を終了してロボットが運転停止
- ロボットが周辺機器に運転終了を自動で指示
- 人手不足に貢献
ロボット自動運転停止後、金型温調機を自動冷却、自動パージする
Before
- 予定個数を終了してロボットが運転停止した後、金型の冷却とエアパージを作業者が手動で行う
After
- 予定個数を終了してロボットが運転停止
- ロボットが温調機に金型の冷却とエアパージを自動で指示
- 人手不足と省力化に貢献
人手不足・省人化・自動化のお悩みをお寄せください
私たちハーモでは、弊社の製品をご案内する前に、まずは人手不足でお困りの企業様の現状を教えていただければと存じます。
ご連絡をいただき次第、弊社担当者からご連絡さしあげ、課題をお聞きし、一緒に解決策を考えさせていただきます。
本セミナーの資料をダウンロードしてご活用ください
こんな方におすすめです
- ゲートカットを自動化したい
- 製品ストックを自動化したい
- 成形品の袋詰め作業を自動化したい
- 限られたスペースだが自動化に取り組みたい
- 射出成形ラインで人手が不足している
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